流行性角結膜炎![]() ![]() 流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん)(EKC:epidemic keratoconjunctivitis)は、ウイルスによって引き起こされる急性の結膜炎、あるいは角膜炎。別名「はやり目」ともいわれ、感染力が強い。 原因・症状![]() 主にアデノウイルス8型、19型、37型によっても引き起こされるが、希に B群の3型、7型、11型、E群の4型によっても引き起こされる[1]。以前はプールでうつる夏の病気だったが、近頃では一年中見られるようになった。1週間から2週間程度の潜伏期の後、発症する。結膜炎と角膜炎を起こすため、角結膜炎と呼ばれる。また全例ではないが、耳前リンパ節の腫脹を伴う[1]。 結膜炎
角膜炎
診断・治療結膜炎の原因はウイルス性のほか、アレルギー性、細菌性などもあり、初期の段階での判断は難しい。症状や所見から当該疾患が疑われ診断されるが、現在では迅速診断法として抗原抗体反応を利用したELISA やクロマトグラフィー法により、簡易キットを用いた早期段階での判断ができるようになってきている。しかし、検査で陰性であっても必ずしもEKCが否定できる訳ではなく、後述の治療をしつつ数日間は経過を見る必要がある。 ウイルスに対する有効な薬剤はない。充血・炎症に対しステロイドの点眼を行い、細菌の混合感染の可能性に対しては、抗菌剤の点眼を行う。特に新生児や乳幼児では、細菌の混合感染で角膜穿孔を起こす事があるので注意が必要である。 角膜炎が強度になり視力低下や場合によっては失明の危険もあるため、早期に治療を開始することが望ましい。 感染症法に基づく届出のために必要な臨床症状は、「重症な急性濾胞性結膜炎」「角膜点状上皮下混濁」「耳前リンパ節腫脹・圧痛」のうち2つ以上[1]。 注意点主として手を介した接触感染である。ウイルスに感染した眼を手で触れると、手にウイルスが付着する。そのままいろんな物に触れると、その物にウイルスが付く。更に、他の人がそれに触れて、その手で目をこするなどした場合に感染するという経路がほとんどとなる。
関連法規
出典
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