2011 FIFA女子ワールドカップ
2011 FIFA女子ワールドカップ(英: 2011 FIFA Women's World Cup)は、2011年6月26日から7月17日にかけてドイツで開催された第6回目のFIFA女子ワールドカップ。 開催までの経緯女子ワールドカップは1991年から4年に一度、男子大会の翌年(夏季オリンピックの前年、冬季オリンピックの翌年)に開催されてきたが、第6回大会については一時、男子大会と同じ年に開催することも検討された。しかし、最終的にはそれまでと同様、4年後の開催となった。 開催地にはドイツ、カナダ、フランス、スイス、ペルー、オーストラリアが立候補を表明したが、1995年スウェーデン大会以来となる2度目のヨーロッパ開催を実現させるために2007年夏にフランスとスイスが立候補を辞退した。2007年中国大会終了後の10月にはオーストラリア、ペルーが相次いで立候補を取り下げ。最終的にカナダとドイツの2ヶ国から10月30日に行われたFIFA理事会で、開催地がドイツに決定された。 参加国数については、第5回大会の16ヶ国から20ないし24へ拡大する案があったが、大会の質が低下する懸念から却下された[1]。 出場国2008年10月24日に大陸連盟別の出場枠が以下の通り決定された[2]。なおFIFAは、所属する国・地域の3分の1未満しか大陸予選に出場しない大陸連盟がある場合、その連盟の出場枠を見直すとしている[2][注 1]。 出場選手は2011 FIFA女子ワールドカップ参加チームを参照。
本大会賞金FIFAからの賞金は、以下の通り[3]。
会場一覧*印は、命名権の関係で大会期間中のみ名称を変更している会場を示す(訳注:本記事ではこれらの会場名について、英語「FIFA Women's World Cup Stadium」およびドイツ語「FIFA Frauen-WM-Stadion」を「FIFA女子ワールドカップスタジアム」と訳する)。
組み合わせ抽選本大会の組み合わせ抽選は、2010年11月29日にドイツのフランクフルトで行われた[4]。組み合わせ抽選の方法は以下の通り[5]。
試合概要決勝戦では日本がアメリカ合衆国にPK戦の末勝利し、FIFA女子ワールドカップにおける4ヶ国目の優勝国となっただけでなく、サッカーの世界選手権では男女を通じて、初めてアジアの国が優勝国となった(それまでのアジアの最高成績は男女を通じても1999年の女子W杯の中国の準優勝である)[7]。 ヨーロッパ(UEFA)のチームにとっては、この大会がロンドンオリンピック女子サッカー競技の予選(ヨーロッパの出場枠は、開催国のイギリス(イングランド、スコットランドの2カ国統一チーム)を除いて2)を兼ねており[8]、準決勝に進出したフランスとスウェーデンが出場権を獲得[7]した。なお、3連覇を狙っていた開催国ドイツは準々決勝で日本に0-1で敗れベスト8に終わり、オリンピックにおいて女子サッカー競技が始まった1996年以来史上初めて出場を逃した。 前回はグループリーグを1位で通過したチーム(ドイツ、ブラジル、アメリカ合衆国、ノルウェー)が全て準決勝に進出したものの、今回の大会では1位通過のドイツ・ブラジル・イングランドが準々決勝で姿を消し、準決勝に残ったのはスウェーデン1カ国のみとなった。 一方、決勝に進出した日本とアメリカはともにグループリーグ2位通過からの勝ち上がりであったが、両チームともそれぞれの大陸予選では最後の1枠の順位であり、しかもアメリカについてはイタリアとの大陸間予選プレーオフによる出場権獲得であった。 ドーピング問題6月28日、コロンビアのジネト・バロンがドーピング規定に違反したとして出場停止処分を科された[9]。後日、FIFAはバロンに対し2年間の出場資格停止処分を科した[10]。 7月6日には、北朝鮮の選手2人がドーピング規定に違反したとして、同日のコロンビア戦の出場停止処分を科された[11]。その後北朝鮮の全選手が検査を受けた結果、さらに3人の違反が判明した[12]。後日、FIFAは北朝鮮に対してこれら5選手に1年2ヶ月から1年6ヶ月の出場資格停止処分を科したほか、北朝鮮の次回(2015年)大会の出場資格を予選(=アジアカップ2014)を含め剥奪した[10]。 グループリーグ
グループ A→詳細は「2011 FIFA女子ワールドカップ・グループA」を参照
グループ B→詳細は「2011 FIFA女子ワールドカップ・グループB」を参照
グループ C→詳細は「2011 FIFA女子ワールドカップ・グループC」を参照
グループ D→詳細は「2011 FIFA女子ワールドカップ・グループD」を参照
決勝トーナメント→詳細は「2011 FIFA女子ワールドカップ・決勝トーナメント」を参照
組み合わせ
準々決勝準決勝3位決定戦決勝→詳細は「2011 FIFA女子ワールドカップ・決勝」を参照
優勝国
表彰大会最優秀選手
得点王
その他の賞
オールスターチーム
統計得点ランキング
順位
テレビ中継ドイツでは公共放送局であるARDとZDFが全32試合を生中継した。アメリカではESPN、ESPN2が全32試合を生中継した。ヨーロッパではユーロスポーツが全32試合を放送しヨーロッパの34の国と地域で放映された[23]。イギリスではイングランド戦をBBC Red Buttonで生中継し[24]、決勝戦はBBC Threeで生中継した。またこの大会はカナダやオーストラリアといった国のほか、アルジャジーラなどでも放送された[25]。 日本ではNHKおよびフジテレビが放映権を獲得し[26][27]、NHKはNHK BS1にて決勝トーナメント全試合およびグループリーグ戦にて合計15試合前後放送予定[26]、フジテレビはCSチャンネルであるフジテレビNEXTにて日本代表の試合を中心に放送予定であると発表した[27]。決勝トーナメントのうち、準決勝・決勝戦のみがフジテレビにて地上波放送された[28]。 その他![]()
脚注注釈出典
外部リンク |