ベン=ユスフ・メイテ(Ben-Youssef Méité, 1986年11月11日 - )はコートジボワールの男子陸上競技選手。専門は短距離走。ラギューヌ州アビジャン出身。
室内60mと100mと200mの元コートジボワール記録保持者。
主な経歴
2005年にニジェールのニアメで開催されたフランス語圏競技大会の200mと4×100mリレーで金メダルを獲得し、2冠を達成した。
2009年にレバノンのベイルートで開催されたフランス語圏競技大会の100mで金メダル、200mでもモーリシャスのステファン・バックランドらを破って金メダルを獲得し、2冠を達成した。同大会における200mでの金メダル獲得はコートジボワール初、2連覇は大会初だった。
2010年にケニアのナイロビで開催されたアフリカ陸上競技選手権大会で100mで金メダル、200mで銀メダルを獲得している。100mでの金メダルは、同大会同種目においてコートジボワール初の快挙だった[1]。
2012年にベナンのポルトノボで開催されたアフリカ陸上競技選手権大会では、200mでコートジボワール初の金メダルを獲得した。
2012年ロンドンオリンピックの開会式ではコートジボワール選手団の旗手を務めた。出場した100m予選で10秒06のコートジボワール記録(当時)を樹立した。
2013年はロンドンオリンピック100m準決勝で負傷した左足つま先の治療に専念。2連覇がかかっていた2014年のアフリカ陸上競技選手権大会200mはマラリアにかかったため出場できず、2年間国際大会から遠ざかった[2]。
2015年にコンゴ共和国のブラザヴィルで開催されたアフリカ競技大会では、100m決勝で10秒04のコートジボワール記録(当時)を樹立して金メダルを獲得[3]。アンカーを務めた4×100mリレーは38秒93をマークしての金メダル獲得に貢献し、100mとの2冠を達成した。
2016年6月6日にチェコ共和国のプラハで開催されたヨゼフ・オドロジル記念 (en) の100mで9秒99のコートジボワール記録(当時)を樹立し、10秒の壁を突破した初のコートジボワール人となった[4]。
2016年8月にリオデジャネイロで開催されたオリンピックの100mに出場すると、14日の準決勝において自身の持つコートジボワール記録を0秒02更新する9秒97(+0.2)をマークし、この種目のコートジボワール男子としては、1964年東京オリンピックで6位に入ったGaoussou Koné以来、52年ぶり史上2人目のファイナリストとなった。迎えた決勝では準決勝のタイムを更に0秒01更新する9秒96(+0.2)をマークし、Gaoussou Konéと並ぶ過去最高成績を記録した[5][6]。
2016年8月27日のダイヤモンドリーグ・ミーティング・ド・パリの100mを9秒96(-0.1)の自己ベストタイで制し、今シーズンのダイヤモンドリーグ100mのツアーチャンピオンの座をかけ、ポイント対象最終レースとなる9月1日のヴェルトクラッセチューリッヒに臨んだ。獲得ポイント20でトップに立っていたジャスティン・ガトリンが出場しなかったため、16ポイントで2位につけていたメイテは優勝すれば無条件でツアーチャンピオンに決まり、2位に入ってもマイク・ロジャース(獲得ポイント13)かチュランディ・マルティナ(獲得ポイント8)が優勝しなければツアーチャンピオンになることができたが、結果はアサファ・パウエル(9秒94)、アカニ・シンビネ(9秒99)に次ぐ9秒99(+0.4)の3位に終わり、2位とはわずか0秒004差でツアーチャンピオンを逃した[7]。
家族
父は1978年アフリカ競技大会100m金メダリストのアマドゥ・メイテ(英語版)、10歳年の離れた兄は16歳と277日の若さで1993年シュトゥットガルト世界選手権の4×100mリレーファイナリストに輝いたイブラヒム・メイテである[8]。
自己ベスト
記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風を意味する。
主要大会成績
備考欄の記録は当時のもの
ダイヤモンドリーグ
ダイヤモンドリーグの総合成績を記載。獲得ポイント欄の( )内は出場したポイント対象レースの数を意味する。
年
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種目
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総合順位
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獲得ポイント
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2016
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100m
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2位
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24(3レース)
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優勝したダイヤモンドリーグ個人種目の成績を記載。金色の背景はポイント対象レースを意味する。
脚注
- ^ “Meite, Okagbare take 100m titles, Cheruiyot over Defar again in the 5000m - African champs Day 2”. 国際陸上競技連盟 (2010年7月29日). 2014年10月10日閲覧。
- ^ “That moment when... Meite broke his toe at the 2012 Olympics”. 国際陸上競技連盟 (2017年7月15日). 2017年7月21日閲覧。
- ^ “Ivorian sprint double for Meite and Ta Lou at All-African Games”. 国際陸上競技連盟 (2015年9月15日). 2016年3月31日閲覧。
- ^ “South Africa: Bruintjies Blasts to Yet Another Olympic Qualifying Time in Czech Republic”. allAfrica.com (2016年6月7日). 2016年6月9日閲覧。
- ^ “Report: men's 100m semi-finals – Rio 2016 Olympic Games”. 国際陸上競技連盟 (2016年8月15日). 2016年8月15日閲覧。
- ^ “Report: men's 100m final – Rio 2016 Olympic Games”. 国際陸上競技連盟 (2016年8月15日). 2016年8月15日閲覧。
- ^ “Thompson wins thrilling 200m contest in Zurich – IAAF Diamond League”. 国際陸上競技連盟 (2016年9月1日). 2016年9月2日閲覧。
- ^ “Berrabah’s 8.40m Moroccan Long Jump record highlights - Francophone Games, Day 2”. 国際陸上競技連盟 (2009年10月3日). 2014年10月10日閲覧。
外部リンク
*閉会式はPhilippe Kouassi(男子アーチェリー選手)