2013年世界陸上競技選手権大会・女子やり投(2013ねんせかいりくじょうきょうぎせんしゅけんたいかい・じょしやりなげ)は、2013年世界陸上競技選手権大会の種目の一つ。2013年8月16日から8月18日までロシア・モスクワのルジニキ・スタジアムで行われた[1]。
前回覇者で2013年シーズンの世界記録を保持するマリア・アバクモワは地元・ロシア開催となったこの大会で、予選を1回の試技で突破した。この時の記録69m09は、記録により予選を突破した10人の中で最もよく、結果的に決勝での記録よりも良いものであった。
決勝ではアバクモワは予選より不調であったが、1投目の成績65m09は、1投目としては全選手中首位だった。しかしその後の試技で記録を向上させることはできなかった。2投目には、キンバリー・ミックルが自己新記録となる66m25を投げ、アバクモアに替わってトップに立った。しかし、その5人後に登場したクリスティーナ・オーバークフォルが69m05を投げ、トップが入れ替わった。ミックルは6投目で再び自己ベストを上回る66m60をマークしたが、オーバークフォルを超えることはできなかった。優勝したオーバークフォルは、国際大会で優勝まであと一歩という成績が多かったが、この大会で初めて勝利を収め、「自分の陸上人生で、最も美しい瞬間だと思う」と語った[2]。
決勝進出が期待された日本の海老原有希(スズキ浜松アスリートクラブ)は、自身の持てる力を十分に発揮できず、予選で16位に終わり、決勝進出はならなかった[3]。
記録
今大会までの各種記録は以下の通り[4]。
参加標準記録
競技日程
日
|
時
|
ラウンド
|
2013年8月16日 |
9:30 |
予選
|
2013年8月18日 |
16:00 |
決勝
|
時刻はモスクワ時間(UTC+4、JST-5)
結果
WR 世界記録 | AR エリア記録 | CR 選手権記録 | GR 大会記録 | NR 国家記録 | OR オリンピック記録 | PB 自己ベスト | SB シーズンベスト | WL 世界最高(当該シーズン中)
Q 記録による通過| q 順位による通過
予選
通過条件:61m50以上をマークする(Q)または記録上位12位以内(q)に入ること[6]。
決勝
決勝は16時ちょうどに始まった[7]。
順位 |
選手 |
国籍 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
成績 |
備考
|
1 |
クリスティーナ・オーバークフォル |
ドイツ |
64.63 |
69.05 |
64.02 |
62.93 |
x |
x |
69.05 |
SB
|
2 |
キンバリー・ミックル |
オーストラリア |
60.43 |
66.25 |
64.18 |
64.29 |
x |
66.60 |
66.60 |
PB
|
3 |
マリア・アバクモワ |
ロシア |
65.09 |
63.78 |
64.33 |
x |
60.99 |
58.71 |
65.09 |
|
04 4 |
リンダ・シュタール |
ドイツ |
64.78 |
62.58 |
x |
x |
x |
61.81 |
64.78 |
|
05 5 |
キャスリン・ミッチェル |
オーストラリア |
63.77 |
x |
60.34 |
62.19 |
x |
62.23 |
63.77 |
SB
|
06 6 |
サネット・ヴィルジョエン |
南アフリカ共和国 |
63.58 |
x |
56.51 |
58.66 |
59.00 |
60.25 |
63.58 |
|
07 7 |
ヴィクトリア・スダルシキナ |
ロシア |
60.44 |
62.21 |
55.82 |
x |
58.64 |
x |
62.21 |
|
08 8 |
李玲蔚 |
中国 |
57.48 |
60.30 |
61.30 |
55.63 |
57.58 |
57.96 |
61.30 |
|
09 9 |
タチアナ・ジェラカ |
セルビア |
60.38 |
60.63 |
60.81 |
|
|
|
60.81 |
|
10 |
ソフィ・フリンク |
スウェーデン |
57.56 |
59.52 |
55.56 |
|
|
|
59.52 |
|
11 |
ヴィラ・レブリク |
ウクライナ |
x |
58.33 |
x |
|
|
|
58.33 |
|
12 |
ナディーカ・ラクマリ |
スリランカ |
55.10 |
58.16 |
55.77 |
|
|
|
58.16 |
|
脚注
参考文献
- 陸上競技社 編『月刊陸上競技 2013年10月号』陸上競技社・講談社、平成25年10月1日発行、9月14日発売、305p.
外部リンク